2016.04.11 考え方の能力を高めるスキル
日本では、小中学校で英語教育を必修化し、グローバル人材の育成に邁進する動きが見られます。
ただ、視野を広げてみると、実は世界では、小中学校からのプログラミング学習が注目されていることをご存知でしょうか。
プログラミング学習は論理的な思考を育む効果が期待されるほか、将来のさらなる情報化社会において、活躍する人材に必要な能力育成の一つとしても注目を集めています。
各国の状況
すでに、プログラミング言語の学習を小中学校のカリキュラム化する話はよく聞かれます。
例えばイギリスの公立学校では5歳からプログラミングを学ぶカリキュラムが組まれ、プログラムの作り方やコンピュータの動作原理の理解を進める学習を行っています。
イスラエルでも15年前からプログラミング教育を毎週1時間実施することを3年間必修とするなどした結果、NASDAQ市場への上場企業数は世界でも上位を占めています。
実際にプログラミング学習を行うには、サーバーの用意やパソコンの準備が必要になるので、日本で浸透するまでは受け入れに時間がかかるかもしれません。
しかし、世界のプログラミング学習による学習成果を鑑みると、日本の小中学校、または企業で、プログラミング学習が近い将来導入されることも十分考えられます。
プログラミング学習が注目される理由
プログラミングは、必ずしも同じゴールには行き当らない場合がしばしばあります。
自分のプログラミングと他のプログラミングを比べてみると、同じ結果にたどり着くプログラミングであってもそのアプローチの方法や考え方には違いが生まれます。
そのため、どのように考えたらゴールにたどり着けるようになるのか、という問題解決スキルや、要件を整理整頓していくために必要なロジカルシンキング能力の発達に関係があるという研究結果が報告されています。
そして今、日本でも、政府の成長戦略素案の中に、プログラミング教育が取り上げられたり、小中学校でも授業として取り組まれることが増えたりしています。
今後は、会社の研修であっても、ITスキルとして、WordやExcelなどのOfficeスキルを身に着ける時代から、プログラミングによる考え方のスキルを身に着ける時代へと大きく変化している流れを感じます。