2014.10.14 eラーニング動画の教育の効果
今回はeラーニング動画の教育の効果について考えていきたいと思います。
教育の効果とは
教育をするからには、その効果も期待したいはずです。
効果を期待するにはどうすれば良いか、また何をもって「効果が出た」と言えるのでしょうか?
教育の効果を測る上で重要な視点とは何かを、以下の例から考えてみましょう。
理解度測定テストで合格点を取った受講者が一定数以上いる場合
例えば、教材内の理解度測定テストで合格点を取った受講者が一定数以上いた場合に教育の効果があった、と捉えることもできるでしょう。
ただし、ヒューマンスキルのような知識だけでは測れない技術のテストでは、身に付いたとは言い切れない指標になります。
また、「やらされている」テストなどはカンニングされてしまう場合もあり、正しく理解されていない場合もあります。一斉にテストを行うなどの対策が必要になってくるでしょう。
eラーニング動画の視聴時間が長い場合
次に、受講者によるeラーニング動画の視聴時間が長いことは、教育の効果が高いと言えるのでしょうか?
受講者の前提知識には、ばらつきがありますので、前提知識が豊富な受講者は視聴時間が短くなり、前提知識が乏しい受講者は視聴時間が長くなる傾向があります。
また、一度見れば十分理解できるような、わかりやすい教材は優れた教材であるということも言えますので、視聴時間の短い方が教育の効果が高い(教育設計が優れている)とも考えられます。
さらに、受講者が本当に興味のある分野の学習であれば、教育設計が優れていても、受講者は何度でも繰り返し動画を視聴することも考えられます。
以上のような要因があるため、一概に動画の視聴時間の長短が、教育の効果の高低と相関関係があるとは言えないでしょう。
本当の教育の効果
私たちの考える本当の教育の効果とは「学習した内容を、学習後に活かして、受講者の行動に変化が起こり成長すること」だと考えています。
eラーニング動画に限定して言えば「受講者がシーンを記憶して、受講後に業務や生活の中で意識的/無意識的に教育内容を活かして行動している」ことです。
個人様、そして研修を行う企業様も、学んだ後に、仕事に活かす、趣味に活かすなどの行動変化を期待してeラーニング動画を受講・作成していると思います。
教育効果を測る上では、「学習による行動変化」もしくは「学習による行動変化によって生み出された成果」という点で見ていくことが最も適正ではないかと思います。
本当に教育効果のあるeラーニング動画のポイント
次に、本当に教育効果のあるeラーニング動画を作るにはどのようなポイントが求められるのでしょうか。
大きく下記の2つに分類されます。
- 講師に対して受講者が信頼を置く
- 受講者のモチベーションをあげ、わかりやすいように気を配る演出
これらを弊社で作成したeラーニング動画の例に沿って見てみましょう。
教育の効果を考えたeラーニング動画の例
「右脳で学ぶスマートフォンサイト制作講座」
▽動作環境:
OS:Windows XP/vista/7, Mac OS X 最新版
ブラウザ:Internet Explorer 9以上/Firefox/Chrome/Safari(すべて最新版を推奨)
講師に対して受講者が信頼を置く
ラフな服装で茶髪の先生がカメラに向かって語りかけていますね。
ラフなイメージを求めるIT・制作系の方をターゲットにした教育内容のため、フランクな空間作りをすることで受け入れやすい環境を作っています。
ここで大切なのは、ターゲットとなるユーザが「学びたい」と思える人・服装・喋り方などを選択して、演出することが信頼への結び付きを高める工夫になるということです。
また講師が業界の中でも著名な方で、権威があることも信頼獲得には重要です。
受講者のモチベーションをあげ、わかりやすいように気を配る演出
先生のノウハウを動画内でわかりやすく伝えるために拡大表示機能を活用したり、身振り手振りを使った臨場感、また、動画内で27:40からはじまる「せんせいにきいてみよう!」コーナーでは、受講者のつまづきそうな箇所を想定してフォローする説明も加えています。
大切なことは、受講者が、受講後に教えてもらった内容を活かして実践することで「スキルを1つ身に付けた、レベルアップした」という喜びを感じて、ますますこの動画やこの動画の続きが気になって、学習を進めていくことを想定して、演出プランを整えることです。
以上、今回はeラーニング動画の教育の効果を説明しました。
今回もお読みいただきありがとうございます。
次回のコラムでは「DVD教材ではなく、eラーニング動画をネットから配信する理由」について考えてみたいと思います。